ほめること 小さなヒント

男性的な人へのほめ方と女性的な人へのほめ方の違い

男性、女性ときっちりわかれるものではありませんが、ある程度の傾向はあります。

男性でも女性に感性が近い男性もいれば、女性でも男性の感性が近い女性もいます。
男性のほめ方、女性のほめ方について話す前に、その人が男性的な考え方なのか、女性的な考え方なのかでまず、判断します。

人によって当然異なりますが、ざっくり言うと、理屈で判断するのが男性的、感情で判断するのが女性的とは言えます。
まず、その分類をしてから、男性のほめ方、女性のほめ方についてお伝えします。

男性をほめる時には「具体的」や「目に見えること」などが重要視され、女性をほめる時には「心をこめて」ほめることが大事です。

1.男性と女性の考え方

以下に男性的、女性的という書き方をしていますが、すべての人に当てはまるというものではなく、なんとなくそういう傾向を持っていることがあるという風にみてください。時代、文化などによっても大きく異なることがあります。

男性的な考え方とは

  1. 合理性とロジカルな思考:感情よりも合理性やロジカルな思考を重視する傾向があります。問題解決や意思決定において、論理的な(理屈っぽい)判断を取ることが多いです。
  2. 競争心と成果志向:競争心が強く、自己実現や成功を目指す傾向があります。成果を出すことや目標を達成することに対する意欲が高いです。金持ちになりたいとか、そういう上昇志向をもっている人です。
  3. リーダーシップや責任感:一般的に、リーダーシップや責任感を持つことが期待されることがあります。他人を導く力や自らの行動に責任を持つことが重要視されます。社長になりたいとか、人を管理したいとか、「王様」でありたいという感覚です。
  4. 感情の抑制とクールな振る舞い:感情を抑制し、クールな振る舞いをすることが多いです。強さや精神的な安定を示すことが大事だと考える傾向があります。
  5. コミュニケーションの違い:一般的に直線的(言った通り)なコミュニケーションを好み、感情をあまり表に出さない傾向があります。問題解決や情報交換を目的としたコミュニケーションを重視することが多いです。男性同士の会話には解決する課題があったり、問題があったりすることが多く、なんらかの結論を出したがる傾向があります。
  6. 長い時間軸:目の前のことについては、あまり細かい判断軸を持ちませんが、時間軸では先まで見て判断します。年単位といったスパンを見据えて考える傾向があります。毎日の積み重ねという見方ではなく、全体を見据えて、今はどこにいるというような判断をします。

女性的な考え方とは

  1. 感情表現と共感力:感情表現が豊かであり、他者の感情に敏感で共感力が高い傾向があります。自らの感情や他者の感情を理解し、共感することを大切にします。
  2. コミュニケーションと人間関係の重視:コミュニケーションを大切にし、人間関係を重視する傾向があります。感情や思いを話し合い、関係を深めることを重視します。結論を出すことが前提の男性的な会話とは目的が異なります。
  3. 柔軟性と優しさ:柔軟性があり、優しさや配慮が特徴的です。他者の意見や感情を尊重し、柔軟に対応することができる傾向があります。
  4. 協力とチームワーク:協力的であり、チームワークを重視します。グループやチームのメンバーとしての役割を果たし、共同で目標を達成することを重要視します。
  5. 自己表現と自己肯定感:自己表現が豊かであり、自己肯定感を持つことが重要です。自らの意見や考えを積極的に表明し、自己を肯定することで自己成長を図ります。
  6. 感情と論理のバランス:感情を大切にしながらも、論理的な思考も持ち合わせています。感情と論理をバランスよく使い分け、問題解決や意思決定に取り組みます。
  7. 短い時間軸:目の前のことについて詳細に状況を判断することが得意です。逆に年単位の長い時間軸で判断しない傾向にあります。ただし、毎日の積み重ねという視点での長期的な判断はします。

2.男性的、女性的な人に対するほめ方

男性的な人へのほめ方

  1. 具体的な行動をほめる:その人が特定の行動や努力をした際に、それを具体的に指摘して褒めましょう。「あなたがプロジェクトで素晴らしい成果を出したのは本当にすごいですね」といった具体的な言葉が励みになります。
    例えば、「あなたのユーモアのセンスは本当に素晴らしいですね」とか、「あなたの親切さは周りの人々にとって本当に助けになっています」といった具体的な褒め言葉は、男性に対しても効果的なアプローチです。
  2. 目に見えるものをほめる:特にモノや、立場についてほめることも重要です。前半に「具体的にほめる」と書きましたが、自分のもっているものや、役職や仕事での立場についてほめることも重要です。
  3. 肯定的な特性や資質をほめる:その人のポジティブな特性や資質に注目してほめることも効果的です。「あなたの忍耐力や決断力は本当に素晴らしいです」といった言葉は、自信を持たせることができます。
  4. 感謝の気持ちを示す:その人が何か役に立ったり、手助けをしてくれた場合に感謝の気持ちを示しましょう。「あなたの助けがなければ、このプロジェクトは成功しなかったでしょう。本当にありがとうございます」といった言葉は、相手に価値を感じさせます。また、女性的な場合はこの時、「気持ち」が何より重要ですが、男性的な人に対しては、なんらかの「モノ」だったり目に見えるものでの感謝の気持ちの方が伝わりやすいです。
  5. 率直にほめる:ほめ言葉は率直であり、誠実さが重要です。偽りや誇張を感じさせないよう、素直な感情を伝えることが大切です。気持ちで思っている、ということは伝わりにくく、「直接言葉で言う」ことや、「直接メールで伝える」というような、「声」や「証拠」が残るものが大切です。
  6. 適切なタイミングでほめる:ほめるタイミングも重要です。公の場でほめることもありますが、人目を気にせずプライベートな場面でほめることも大切です。特に、人前でほめるほうが「自分は認められているのだ」という気持ちを持ちやすい面があります。
  7. 繊細さを持ってほめる:男性でも感情や繊細さを持っていますので、ほめ言葉を選ぶ際には相手の気持ちを考慮しましょう。しつこすぎず、適度な範囲でほめることが大切です。ただ、女性ほどの繊細さはありませんので、「こういったから、こう考える」というような、連想はあまりしない傾向があります。

女性的な人へのほめ方

  1. 外見や服装に関するほめ言葉:女性に対して外見や服装に関するほめ言葉を使うことは一般的ですが、それが適切かどうかは状況や関係性によります。女性が努力しておしゃれをしていたり、特に素敵な装いをしている場合には、それに関連したほめ言葉を使うことができます。例えば、「そのドレスが本当に素敵ですね」や、「その色がとても似合っていますね」などです。ただし、相手との関係性を考慮して、ほめ言葉が適切であるかどうかを判断しましょう。ほめ言葉のつもりでも、例えば「あなたらしいですね」という言葉は、喜ぶ人と、逆に怒る人もいますので注意が必要です。
  2. 才能やスキルに関するほめ言葉:女性が持つ才能やスキルに注目して褒めることも効果的です。仕事や趣味での成果や努力、アイデアの素晴らしさなどについてほめることで、自信を与えることができます。例えば、「あなたのプレゼンテーションはとてもプロフェッショナルでしたね」といった言葉が該当します。
  3. 人間性や性格に関する褒め言葉:女性の人間性や性格を褒めることも大切です。優しさ、思いやり、頑張り屋さんなど、相手のポジティブな性格や行動に焦点を当てて褒めましょう。例えば、「あなたの思いやりのある態度は周りの人々にとても影響を与えています」といった言葉が適切です。
  4. 感謝の表現:女性が何か役に立ったり、手助けをしてくれた場合には、その感謝を表現することも褒めの一形態です。感謝の言葉を使って相手に自己価値を感じさせましょう。例えば、「あなたの助けがなければ、このプロジェクトは成功しなかったでしょう。本当にありがとうございます」といった表現が該当します。ただ、男性に対する表現と大きく異なります。同じ女性であればそれが普通にできることでも、「心を込めて伝える」ということを男性的な人は苦手とします。そのため、言葉で伝えているにも関わらず、「言われていない」というようなことが起きることもありますので、男性は特に注意が必要です。

3.注意点

女性が男性をほめる時にはあまり問題になりにくいのですが、男性が女性をほめる時には問題になることがあります。

それは上にも書きましたが、女性が「気持ち」を大切にしている人が多いということです。
このとき、男性が女性に「気持ちがこもっていない」と言われても、男性的な人には意味がわからないということもあります。

この点については、女性は「男性の多くがそういうセンサーそのものをもっていない」ということを認識することと、男性は「女性には見えるけど、男性には見えないというようなものがある」ということを認識することです。

「心がこもっている」「心がこもっていない」と言われても、「顔がむくむって何?」というように、多くの男性には見えないものがあります。もちろん、それがわかる”女性的”な男性もいますが、女性からすると信じられないかもしれませんが、そこまで細かいセンサーは男性の多くはもっていません。

逆に女性の大半はもっているために、あまり多くの男性とつきあいがない女性、もしくは女性が多いところで長く過ごしてきた女性には、その男性の心理というものが理解できません。
同じく、男性でも男性が多いところで過ごしてきた男性には、女性の言っている意味自体がよくわからないということがあります。

それらの点からトラブルになることもあるのですが、それはそもそも、お互いに見ているものが違うということを知ることが大切です。どちらが悪いとか良いということではなく、男性が「わからない」というのならば、「それはわからないのだな」ということを女性は知らなければならないし、男性は男性で「わからないことがあるのだな」ということを知ることが大切です。

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